こんにちは。
岡山県倉敷市で開業している「わたなべ歯科医院」、院長の渡辺駿二です。
今回は、人工の骨を使って顎を太くする方法です。
人工の骨と言っても、いろいろありますが、人工の骨(カルシウム・ハイドロキシアパタイト)を用いた方法についての利点を説明します。
1. 人工の骨である為、それによって何かの病気に感染するということがない
2. いくらでも用意することができる
3. 最終的に自分の骨に置き換えることができる
例えば以前にお話しした上顎洞という空洞をこの人工骨で埋めてしまうことも可能です。感染しないうえ、いくらでも用意できる非常に便利な材料です。
ただし、以下のような欠点もあります。
1. 骨が吸収されてなくなってしまい、自分の骨に置き換わらないことがある(100%自分の骨に置き換わる保証がない)
2. 小さな顆粒でできている為、どのような形にもなるが、逆に形がない分、この材料だけでは形を作るということができない
(何かを形作らなければいけない場合、鋳型のような「膜」が必要となってくる)
つまり単独で使用する場合は、少し骨が足らない(容積としては2〜3mm3)というような時で、大きな欠損の場合は、他に「膜」を必要とすることがしばしばあります。
次回は、自分の抜歯した歯を移植材料にするという比較的新しい方法をお話しします。