こんにちは。
岡山県倉敷市で開業している「わたなべ歯科医院」、院長の渡辺駿二です。
大人の方だったら、ほとんどの人が採血をした経験をお持ちだと思います。検査だったり、輸血だったり、いろいろとあると思いますが、実は歯科でも腕から血を取ることがあるんです。
それは、「CGF(Concentrated Growth Factors)」を作るときです。
CGFとは、患者さんご本人の血液を遠心分離器にかけて取り出した、フィブリンという成分を含んだゲル状の層のことです。
どう使うかと言うと、歯科の場合は例えばインプラントの手術。
インプラントは骨に人工歯根を埋め込むため、この骨自体が薄いと上手く行うことができません。そういった場合に、このCGFを導入します。
こうすることで、骨の再生を促すのです。なにしろ元々がご自分の血液ですから体との相性は抜群で、短時間での再生が期待できます。
これまでにもPRP(患者さん本人の血小板を濃縮したもの)という似た方法があったのですが、こちらは添加物を入れなくてはなりません。CGFには必要ありませんので、100%ご本人の血液由来。これにより、感染のリスクが大きく低減できるのです。
歯科の分野だけでもほかの活用法もありますし、非常に有用な方法です。
一般的にはあまり知られていませんが、こういった新しい技術も研究されています。みなさんは、どうぞ安心して治療を受けてください。